私も、早速ネットで調べてみたところ、日本経済新聞のサイトがみつかりました。(☆)
『米食品医薬品局(FDA)は16日、一部の菓子類やマーガリンなどに含まれ心臓疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」の原因となる油の使用を禁じると発表した。』
とのことです。
FDAが禁止するとした「トランス脂肪酸」は、液体の植物油などを水素を添加して、人工的に固める加工過程などで生成されるものを指していると思われます。
この人工的に産生されるトランス脂肪酸は 、炎症反応を増加させ血管内皮を損傷させるため、虚血性心疾患に悪影響を与えるとされ、摂取量が増えると、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など、アレルギー疾患の罹患率が上がることも報告されています。
さらに、胎児や乳児の発達に影響を及ぼす可能性や、認知症の誘因の可能性も指摘されています。
一方、牛や羊などの反芻動物の脂肪分には、少量の天然のトランス脂肪酸が含まれています。
例えば、牛乳やバターやチーズにも含まれています。
この天然のトランス脂肪酸は、人工的なトランス脂肪酸とは成分が異なります。
天然のトランス脂肪酸は人体の役に立っているという説と、やはりよくないという説があり、明確な結論はでていません。
ともあれ同じトランス脂肪酸と名称がついていても、水素添加の人工的トランス脂肪酸と天然のトランス脂肪酸は、似て非なるものとしっかり認識しておく必要があります。
今回、FDAが禁止するとしたのは、あくまでも水素添加の人工のトランス脂肪酸であり、天然のトランス脂肪酸を禁止するわけではありません。
天然のトランス脂肪酸は、牛肉、牛脂、バター、乳製品などには比較的多く含まれています。
しかし、穀類、豆類、種実類、魚介類、卵類にも少量は含まれています。
FDAは、肉やバターや乳製品を食べるなとは言っていませんので安心してください。
マヨネーズは勿論のこと、牛肉やバターや乳製品も普通に食べて問題ないと私は考えています。
(Dr.江部康二のブログより抜粋 http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3422.html?sp)
