ファスティング(断食)と痔について

断食の凄さを思い知ったという、塚越佳津さん(62歳)の体験談です。


当時、長男がアメリカのボストンにあるボストン銀行に勤めていました。
そんなこともあって、私がボストンに滞在していたときのことです。
2ヶ月くらいたったころ、飲んで食べて楽しく遊んだ次の日、お尻が熱っぽく、ズキズキと痛み出したのです。
 
痔持ちの私は、日本で2回ほど治療に通い、ウミを取ってもらいましたが、完治するまでには至りませんでした。
私の痔は、肛門の内側と外側に穴があいて、ジクジクとウミが出る痔ろうです。
それがこの旅行中にまた出てきてしまったのです。
 
その日、肛門のわきが化膿して紫色のアザができていました。
赤ん坊の頭ほどの、とても大きなアザが盛り上がり、熱を持って痛むのです。
 
あまりの激痛に動けなくなり、熱も出て、苦しくてたまりません。
すぐさま、ボストンから日本の甲田先生に国際電話をかけ、病状を詳しく申し上げて、ご指示を仰ぎました。
 
このとき、水だけ飲んでほかのものはいっさい口にしない本断食を、先生に勧められたのです。
1週間から10日ほどすれば、ウミが出てよくなるといわれました。
毎日国際電話をかけ、海を挟んでの電話でのご指導を受けながら、初めて本格的な断食を行ったのです。
激痛と熱のために食欲もなく、また早く治したい一心で、あまり抵抗なく、本断食を行ないました。
 
こうして、ついに1週間以上も過ぎ、苦しみは最高潮で、もしこの日ダメだったら現地の外科医に駆け込もうかとも考えていました。
 
ところがどうです。
その日、化膿したアザにたまったウミが一気に排出されたのです。
そして腫れが引き、無事痛みもおさまりました。
先生がいわれたとおり、1週間ほどでよくなったのです。
この体験で、本断食のすごさを思い知らされました。


病気にならない体をつくるのが大事

こうして、午前中に食事をしない半日断食を毎日夫婦で行なうようになりました。
息子達も手が離れ、主人が第一線を退いたので、週に1回、水と柿の葉茶を飲むだけの1日断食も、2人で行なうようになったのです。
 
断食療法を続けて、もう2年になります。
お互い体調は非常によく、気持ちのいい毎日を送っています。
体質が変わったためでしょうか、断食しておなかがへっても平気で過ごせるようになりました。
それでいて、1回1回のご飯をとてもおいしいと感じます。
 
主人は、冬にオーバーを着なくても風邪を引かないほど丈夫になったと喜んでいますし、2人そろって元気で健康的に暮らしています。
 
断食療法は、本来的には病気にならないための予防医学的な要素が強いものだと思います。
これから、夫婦お互い年を重ねていくわけですが、人の世話にならないですむよう、すこやかに老いたいものだと思っています。
そのためにも1日断食を実行していきますが、病気にならない体づくりに、断食療法は非常に有効な手段ではないでしょうか。


甲田光雄医師からのアドバイス

日本人には痔を患っている人がかなりおられるようです。
実際、私のところにもたくさんの患者さんが来院されています。
断食が痔の治療に効果的なのは、免疫力(病原体などに抵抗して病気を防ぐ力)、回復力が高まって、傷の治りが早くなるからです。
 
もちろん痔だけに限らず、体のどの部分においても傷の治りが早まります。
たとえば盲腸の手術をしてから抜糸するまで、普通は1週間程度かかります。
ところが、断食を続けている人だと、5日間で抜糸が済んでしまうこともあります。
回復力が向上するのです。
 
1日断食は体への負担が少なく、胃腸が弱い人には特に有効な治療法です。
塚越さんのご主人からも胃腸がだいぶ丈夫になったと聞いています。
1日断食を1~2年続ければ、慢性の胃腸病も必ず改善していきますので、胃腸病に悩む人は根気よく続けてください。


(奇跡が起こる半日断食 甲田光雄著より抜粋)



肛門に炎症を起こす6大要因

日常生活で、肛門に炎症を起こす原因となるものには、「便秘・下痢排便の異常」「肉体疲労」「ストレス」「冷え」「飲酒」「女性の生理」の6つがあります。

これらの炎症の原因を、攻撃因子の増大と防御因子の低下と考えると、わかりやすくなります。肛門を通過する便は、きたない老廃物で、アルカリ性であるために、もともと肛門の皮膚粘膜にとって炎症を起こす攻撃因子であるといえます。便秘・下痢の排便の異常は、攻撃因子の増大です。アルコールも炎症を起こす物質なので、飲酒をすると攻撃因子を増大させることになります。

また、肉体の疲れやストレスは、肛門の局所免疫力を弱めるので、防御因子の低下を引き起こします。

健康な人の肛門が痔にならないのは、局所免疫という防御因子と攻撃因子とがうまくバランスがとれているためですが、痔の6大要因である「便秘・下痢(排便の異常)」「肉体疲労」「ストレス」「冷え」「飲酒」「女性の生理」がこのバランスをくずすと、痔を引き起こしたり、悪化させたりします。、もし、自分の便を手に塗ってそのままにしておいたならば、手の皮膚は炎症を起こして赤くなっているはずです。便は、アルカリ性で、細菌がいっぱい含まれているためです。

便秘の人は、このような便を直腸や肛門に何日もため込んでいるのですから、肛門が炎症を起こしてあたりまえといっても過言ではありません。

攻撃因子が100で防御因子が100であれば、両者のバランスが保たれていて健康な状態なので、肛門に炎症は起きませんが、攻撃因子の力が120に増大したり、防御因子が80に低下すると、炎症が起きて痔になるのです。

これらを整理すると、攻撃因子が増大して痔になるケースが「便秘・下痢(排便の異常)」「飲酒」「女性の生理」の3つで、防御因子が低下して痔となるケースが「肉体疲労」「ストレス」「体の冷え」の3つになります。


(平田肛門科医院 HPより抜粋 http://www.dr-hips.com/six-causes)



上記内容による、ファスティング(断食)と痔についての考察

ファスティングを実践することにより、細胞内から脂肪性毒を排出し、本来の細胞の働きが出来ていきます。その時点で、腸内環境は整い、食事での栄養分もきちんと吸収ができ、血液の状態もサラサラになっていきます。痔になる要因の便秘を解消することができ、ホルモンバランスも整い、疲労回復も早い状態になっていきます。

冷えが慢性化してしまっている人はファスティングに加え、冷える食べ物・飲み物、食べ方・飲み方は出来るだけ避ける必要があります。特に夏は冷たい飲み物を選びがちになりますが、出来るだけ控えることが大切です。

飲酒しすぎも、痔を誘発します。お酒の主成分であるアルコールが、血管を拡張して炎症を引き起こす物質だからです。アルコールは、肛門に炎症を起こす攻撃因子です。攻撃因子の増大を防ぐためには、飲酒の量は、心身の緊張をほぐす程度が良いでしょう。これはご自身でコントロールできますね。一番良いのは禁酒です。

ストレスについては、溜め過ぎないことですね。適度なストレスは良いと言われていますが、過度なストレスは免疫力を低下させます。気分転換をこまめにおこなっていきましょう。その気分転換に、過度の飲酒は禁物です。

ファスティング(断食)が痔を改善していく、ということもこの体験報告からも言えますが、予防としてもファスティングが有効になるということですね。